トッパンインフォメディアと凸版印刷、製造DX支援ソリューション「NAVINECT®」でロボットラベラーと連携した個体トレーサビリティ機能の提供開始

ラベルを活用した個体管理で製品ごとの製造情報を一元管理しトレーサビリティを実現

 株式会社トッパンインフォメディア(本社:東京都港区、代表取締役社長:堀 正史、以下、トッパンインフォメディア)と、凸版印刷株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:麿 秀晴、以下 凸版印刷)は共同で、「NAVINECT®エッジ (※1)」の「品質管理」パッケージにおいてロボットラベラー装置と連携した個体トレーサビリティ機能(以下、本機能)を開発、提供を開始します。
 本機能は、導入企業の基幹システム(ERP)から受信した生産情報をもとに製品個々の識別番号を生成しラベルにコード(バーコード、QRコード等)として印字し、その識別番号と生産情報や製造装置の各種収集データを紐づけ管理します。これにより異常発生時の波及範囲などをラベル上の印字コードから正確に抽出できるトレーサビリティ機能を開発しました。トッパンインフォメディアが提供するロボットラベラー装置とも連携することでラベル貼り作業の負荷も軽減します。
 ラベルに個体識別情報を付与することにより、製品ごとの装置稼働情報のデジタル管理が容易となり、特に高い品質管理が求められる食品や化粧品などを扱う製造現場における品質管理の強化を支援します。
  なお、今回追加される本機能は、2022年9月14日(水)から16日(金)まで開催される「第24回 自動認識総合展」(会場:東京ビッグサイト)の凸版印刷ブース(西4ホール、小間番号A-17)にてデモンストレーション展示を実施します。

「NAVINECT®エッジ」におけるロボットラベラーと連携した個体トレーサビリティ機能の概要 © TOPPAN INC.

背景

 SDGsの17の目標の中にも「つくる責任」と謳われているように、何をどのように作られたかという「トレーサビリティ」とそのデータの正確性・完全性を指す「データインテグリティ」の担保は、製造業の社会的責任を果たすうえで避けては通れない課題となっています。また、消費者の製品安全性重視の視点や、製造側の品質向上の手段としても、製品を個々に識別し、製品毎の製造条件を紐づけて管理することが重要です。
 このたび、トッパンインフォメディアと凸版印刷は両社の強みを活かし「NAVINECT®エッジ」の「品質管理」パッケージにおいてロボットラベラー装置と連携した個体トレーサビリティ機能を開発。製品ごとの各種製造履歴データの紐づけとラベルを活用した個体管理で、不良品の早期発見や製造情報のデジタル化による生産性向上を実現します。

本機能の特長

製品情報と装置情報を連携したラベル印字情報の生成と管理が可能

 導入企業の基幹システム(ERP)から「NAVINECT®エッジ」へ受信した製造ロットや生産日程などの情報と「NAVINECT®エッジ」に登録されている製造装置の情報を紐づけ、製品ごとの識別番号を印字情報として生成します。ラベラー側の印字結果はフィードバックされ、印字履歴の管理をすることも可能です。

ラベル印字の流れ

使用イメージ

 
 

コードを印字したラベル活用で、製品不具合時のトレーサビリティを容易に実現

 製品に貼り付けるラベルには、使用期限や製造ロット情報に加えてコード印字が可能です。コードの読み取りにより、「NAVINECT®エッジ」側で管理している製造時間等の個体識別情報を確認することができます。「DockGator®(※2)」で収集した装置データをもとに「稼働監視」「設備情報参照」機能と組合せ、製品不具合時に個体ごとの製造ラインの稼働履歴や装置プロセス値の履歴を参照し、原因特定と波及範囲の調査の効率化を実現します。

 
 
 

印字入力作業の削減

 ラベル印字情報を基幹システムから受信することで、手作業による入力項目を最小限にし、誤入力によるミスロスを防ぎます。ラベル情報を複数取り扱う工程では、段取りの短縮効果を実現します。

ロボットラベラーとの連携による作業負荷軽減

 ラベル貼り機構と製品の取り扱いをトッパンインフォメディアが提供するロボットラベラーで行うことで、ライン上での製品位置を装置側で把握ができ、個体識別ラベルを確実に製品に貼ることができます。また、多品種小ロット対応としてラベルの貼り位置を設定のみで容易に変更する事が可能です。

費用

・アプリケーション:500万円~(ハードウェア、現地導入サポートは別途)
・ロボットラベラー本体:800万円~(ロボット、ラベルプリンタ各1台の場合、搬送関連は別途)

「NAVINECT®」について

 「NAVINECT®」は顧客ごとにシステム設計から運用まで最適な形にカスタマイズし、製造現場のデジタル化を支援する製造DX支援ソリューションです。凸版印刷がこれまで情報系、生活・産業系、エレクトロニクス系などの幅広い業種の生産品目に対応するため自社の製造現場で開発・運用してきた130ものアプリケーション群とデジタル化のノウハウが活かされています。2019年4月にオンプレミス型の「NAVINECT®」の提供を開始し、現在は4つの製品を提供しています。
 製造現場のDX導入を手軽に支援する「NAVINECT®クラウド」、生産装置や機器のデータをリアルタイムで収集・活用する「NAVINECT®エッジ」、生産ラインのDX化をトータルで支援する「NAVINECT®ラインビルド」、データ分析・レポート化で改善活動を支援する「NAVINECT®インサイト」。網羅性と拡張性のある豊富な製品群により製造現場のデジタル化から拠点間の連携まで製造業全体のDXを推進します。これまで、食品業界をはじめ自動車部品・化学・住宅設備・製薬業界に至るまで、幅広い業界に採用されています。
「NAVINECT®」公式サイト: https://navinect.jp/ 


※1 「NAVINECT®エッジ」
 生産装置やエッジデバイスのデータを自動的に取得、データをエッジサーバーで高速処理し活用する事により現場改善に寄与するアプリケーションパッケージで、「NAVINECT®クラウド」との連携も可能です。
「NAVINECT®エッジ」紹介サイト:https://navinect.jp/app/edge-DX/
 
※2 「DockGator®」
 様々なデバイス、システム(「NAVINECT®」を含む)、サービスをつなぐハブとなってデータを収集・連携することで、大きな開発負荷を掛けることなく装置の監視や自動制御を可能にするパッケージソフトウェアです。
「DockGator®」紹介サイト:https://navinect.jp/app/dockgator/

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